犬といえば舌の動きも入れてみたくなったので、今回は、ラティス変形とシェープキーを使って鼻をなめる動きを加えてみます。
先ず、舌を出す間、口を少し開けるようにします。リグを選択しポーズモードで下あごのリグを回転させ口を少しあけて、キーフレームを挿入します。
挿入したキーを選択状態のまま右クリックでキーを複製します。
複製したキーを口を開けておきたい時間を想定してスライドさせます。
次に舌にラティスで動きをつけます。【Shift】【A】でラティスを作成し、移動と拡大縮小を使って舌を包み込むように配置します。
オブジェクトデータプロパティパネルのラティス解像度の数値を変更し、ラティスを細分化します。
次に舌オブジェクトにラティスを関連付けします。関連付けの方法としては、舌オブジェクトをラティスを複数選択し【Crt】【P】でペアレント化する方法とモデファイヤーを使う方法がありますが、今回はモデファイヤーを使用してみます。
舌オブジェクトを選択し、モデファイヤープロパティパネルでラティスモデファイヤーを追加します。
ラティスモデファイヤーの対象オブジェクトに先に作成したラティスを選択します。
ラティスを選択し、編集モードにして、 プロポーショナルを使用して 頂点を移動させて舌全体の動きを確認してみます。
次にシェープキーを作成します。シェープキーには相対モードと絶対モードがありますが、今回は鼻をなめる行為を一連の行為として登録するため、絶対モードで作成することにします。
シェープキーを作成するうえで押さえておきたいことがふたつあります。
ひとつは、オブジェクトモードでキーを作成し、編集モードで変形を加え、再度オブジェクトモードに戻すことで、変形が当該キーに登録されるということです。
二つ目は、新しくキーを作成するときに、直前のキーのl変形を引き継ぐ方法です。これはシェープキーをオブジェクトに影響させ(影響させる方法は相対モードの場合は「値」、絶対モードの場合は「評価時間」を変化させます。)修正したい形までオブジェクトに変形を加えて、シェイプキーボックスの右にあるV印をクリックし、「新シェイプをミックスから作成」でキーを追加します。
最初にベースとなるキーを作成します。
相対のチェックを外すと「評価時間」のボックスが現れます。最初のキーを追加し、「評価時間」を10あたりに動かしておきます。これが、これから編集モードで行う変形の基準時間となります。
編集モードで舌を伸ばし、オブジェクトモードに戻し、キー1に変形を登録します。
オブジェクトモードで「評価時間」を変化させて動きを確認できます。
次に「評価時間」を20くらいにして、シェープボックスの右にあるVボタンを押して、[新シェイプをミックスから作成]を選択します。
編集モードで変形を加え、オブジェクトモードに戻して変形を新しいキーに登録します。
犬オブジェクトを表示して位置関係を確認し、必要があれば修正を加えます。
評価時間を更に30くらいにして、同様にして舌を左に動かしたキーを作成します。
次に舌を元の位置に戻します。「評価時間」を[0]にして舌を元の位置に戻した状態で、Vボタンをクリックし 「新シェイプをミックスから作成」 します。これで舌を元の位置に戻したキーが新しく作成されます。
「評価時間」をスライドして動きを確認します。
タイムラインパネルで今回舌を動かす始点フレームに移動し、その時点の舌の位置にラティスを合わせます。
【I】でラティスの位置と回転をキー挿入します。
同様に舌なめの終点のフレームに、その時点の舌の位置に合わせたラティスの状態をキー挿入します。
必要に応じて間にもキーを挿入し舌の動きにラティスが従うように調整します。
動きの始点にフレームを移動し、ラティスのシェイプキーの「評価時間」を0にし、その数値の上にカーソルを移動し、【I】でいキーを打ちます。
終点のフレームに移動し、「評価時間」を[40]にし【I】でキー挿入します。
犬が上を向いた状態で確認してみるとおかしなことになってしまいました。
舌のモディファイアプロパティパネルで確認すると、ラティス変形後にアーミチェアが適用されているので、順番を反転させることにより、問題が解決しました。
実際には、犬の顔が上下しているため、各キーの微調整を数回行い、動画化してみました。ヘアーパーティクルにも修正を加え、よりリアルにしてみました。ここです。