手元に手毬の飾りがあり、面白い模様なので挑戦してみました。球体への幾何模様をどうやって作成するか、シュリンクラップやブーリアンなど試行錯誤の連続でしたが、シンプルな方法が見つかったようなので紹介します。
これが本体ですが、よくみると球に巻き付けた金色の糸を基準に模様が繰り返されていることがわかります。先ず、球と基準となる糸を作成します。
三本の糸で十字に球体を巻き、その後x、y、z軸で45度にずらした位置に巻きます。
次に中心の十字の線とx、y、z軸それぞれに平行する補助線を丁度交差するように巻きます。この線の大きさと位置の調整が難しいですが、これが重要なポイントとなります。
次に模様の位置に写真を元に仮に図形を置きます。色々試行錯誤しましたが、この図形はこの部分さえ完成すれば、ミラーの繰り返しで球全体をカバーできることが分かりました。
この直線的な模様を球体に巻き付ける方法について、シュリンクラップやプーリアンなど試行錯誤を繰り返しましたが、なかなかきれいに巻くことができませんでしたが、以下の方法で何とか形になったので紹介します。
まず、模様を各部品に分解し、それぞれソリッドモデファイアーで厚み付けを行います。
次に本体の球より少し大きめの球を作成し、各模様の厚みやオフセット値を調整して、丁度表面に顔を出すように調整します。
次にプーリアンの交差を利用して球状に湾曲して模様を切り出します。
BlenderKit用にはこれからひと手間も二手間もかけて、ある程度の作品にしていますが、ここではこの単純な模様で全体の概略を作成してみます。
上の方の模様を選択して、ミラーを掛けます。なお、ミラーを掛けるときは、オブジェクトの適用で移動、回転等の値をゼロにしておきます。
ここでミラーモデファイアーを一旦適用して、図形をz軸で45度回転させ、オブジェクトの適用で回転、移動値をゼロにします。
ここでミラーを掛けると一つの模様が完成です。
同様にしてミラーと適用を繰り返して下の模様も完成しますので、色々試してみたください。
PS
ミラーモデファイアーを簡略する方法が見つかりましたので、紹介します。
ミラーするオブジェクトの中心がz軸上45度にあったためややこしいミラー処理をしていましたが、ミラー対象物を設定することにより、ミラーモデファイアーを2階層設定するだけで同様の結果になりました。
平面を作成し回転をかけてz軸上45度にします。
あとはこの平面を対象としてxyz軸で一回、あとx軸で一回ミラーモデファイアーをかけるだけです。
各モデファイアーを適用していないため、微調整や修正は一つの部品にかけるだけで全体に反映されるようになり、あとの処理が楽になりました。また、マージとクリッピングのオプションで仕上がりがきれいになりました。
完成品です。Temari(pride)で検索してみてください。